フランスの大学で複数のサービスを利用できる学生用スマートカードを導入

ケーススタディ- 教育機関

フランスの大学で複数のサービスを利用できる学生用スマートカードを導入

複数のサービスを利用できるスマートカードのカスタマイズと印刷をその場で実行

課題:大学の各種サービスに学生用のスマートカード1枚でアクセスする方法を標準化する

フランスの高等教育機関では、サインイン、アクセス制御、少額決済などのサービスを統合して1枚のカードでアクセスできるようにすることにより、大学をさらに円滑に運営できると考えています。そのためには、管理サービスとして、複数のサービスに対応したカードを自立的な方法ですばやく発行できるようにすることが重要です。

ソリューション:複数のサービスを利用できるスマートカードのカスタマイズと印刷をその場で実行

支払ソリューションとIDソリューションのプロバイダであるMONECARTEは、以下の作業を行いました。

1.フランス国内だけでなく海外も含めて、50校を超える大学と数校のグランゼコール(フランスの高等職業教育機関)に、EvolisのZeniusカードプリンタ、Primacyカードプリンタ、対話式端末を導入。

2. カードの編集と更新に必要なすべてのモジュールを提供するためのUni’Campusオンラインプラットフォームをセットアップ。

現在では、高度にセキュアな学生用スマートカードの作成、編集、更新を、各教育機関が独自に行うことができるようになりました。

このカード1枚で、以下のサービスを利用することができます。

  • ケータリングサービス、自動販売機、コピー機、印刷などの少額決済
  • 電子サインインと出席管理
  • 登録操作と更新操作
  • コンピュータネットワークや学内の各種サービス(スポーツ施設やレストランなど)に対するアクセス制御
  • 交通サービスなど

結果:革新的なカードの導入により運営コストを削減

フランスのメーヌ=エ=ロワール県にあるアンジェ大学では、2014年まで、複数のソリューションを使用して、学内の建物や駐車場へのアクセスを管理していました。現在では、PassSupというマルチサービスカードにより、各種アクセスシステムの標準化を進め、運用コストを削減しています。一元化された単一のシステムを利用することにより、カードを紛失した場合や、カードの所有者が大学を卒業した場合などに、そのカードに記録されているアクセス権限をただちに無効にできるため、セキュリティを強化することができます。

Evolisの印刷システムは、Uni’Campusカードの一部の機能に合わせてカスタマイズされています。具体的には、接触式チップと非接触式チップ上のデータを更新するためのIPエンコーディング機能や、SAM(Secure Access Module)により認証とデータの暗号化を実行して支払操作のセキュリティを確保する機能などに合わせて、Evolisの印刷システムがカスタマイズされています。

「このマルチサービスカードのおかげで、各種のサービスを利用する1人の学生に対して、サービスの数だけカードを発行する必要がなくなりました」
アンジェ大学デジタル開発部門責任者Pierre Saulue氏